写真展:広島の衣服
写真展:広島の衣服
Michel Aguilera
Vêtements de Hiroshima 〜広島の衣服〜
会期:6月3日〜7月2日
時間:平日 9時〜17時30分
会場:Galerie Domus - 31, avenue Pierre de Coubertin - Université Claude Bernard Lyon 1, Villeurbanne.
1997年、ゴミ処理場に捨てられた衣服を中心に「屍衣」という一連の作品を撮影。作品作りを通し、過剰な大量消費と、またそれとは別に衣服がもつ物語性について言及してきた。日本への旅行準備の際、広島平和記念資料館で保存されている被爆者の衣服について知り、衣服が訴える被爆者たちの悲痛な叫びを撮影し伝えなければと思った。
撮影には、木工職人により制作された装置を使用。1840年頃の初期の写真技法で、露光時間を要し、印画紙に直接プリントする方法である。コントラストや色合いなど、想いもしなかった撮影結果をもたらすこともある。被爆者があの日予期せず受けた放射とその影響に想いを馳せながらの撮影となった。
Michel Aguilera
衣服が語る声に耳を傾けて!
2007年9月、写真家ミッシェル アギレラ氏が広島平和記念資料館へ来訪。30点に及ぶ被爆者の衣類撮影を行った。衣服にはその持ち主の生存した証が刻まれている。撮影された衣服の中には、被爆により火傷を負った被爆者の物、建物の崩壊や炎から奇跡的に難を逃れた者の物などがある。
衣服にはガラス片によりあけられた穴、大小様々な血痕、身体に焼け付いた衣服を脱がせるために切り込まれたハサミの跡なども見て取れる。また、まったく損傷なく今にも手に取って着てもらえるのを待っているかのような衣服もある。
それぞれの衣服は1945年8月6日の出来事を忠実に語る。広島平和記念資料館に保管される19000点に及ぶ被爆資料のうち500点は衣類である。被爆者とその家族により、原爆の恐怖を、また2度と原爆を使用してはならないとの願いを後世に伝えるために寄贈されたものである。ミッシェル アギレラ氏による「広島の衣服」展にはその願いが受け継がれている。それは被爆者の叫びであり、原爆を撤廃させ平和を実現するという私たちの強い決意と祈りでもある。
2008年9月 広島市長 秋葉忠利
問合せ先 : -> culture.service@univ-lyon1.fr / Tél. > 04 72 43 19 11
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publication : 01/06/2010 par ELJ, mise à jour : 22/11/2011